保険代理店の資産運用とは

“保険代理店の資産運用とは”

 

先日、ショッピングセンターの中をぶらぶらと歩いていたら、チョット気になるのぼりが目に入ってきました。

そののぼりには、こんな感じで書いてありました。
「資産運用相談会」

仕事柄関心があったので覗いてみることにしました。

すると、そこは保険の代理店の様でした。生命保険のパンフレットが所狭しと並んでいたのです。私の関心は更に高まりました。
「保険代理店がどんな資産運用を提案するのだろうか?」

早速、どんな資産運用の方法があるのかを訪ねてみました。店員さんは飛び込みで来店したのが嬉しかったのか、満面の笑みで対応してくれました。

「どんな感じの運用をお考えなのですか?」とセオリー通りの質問から入られたので、私はどんな商品を提案されるのかワクワクするのを抑えて、要望を言いました。
「54歳なので10年間ぐらいの運用が出来たらと思います。それを老後資金にしたいと思っています」

「かしこまりました、10年間の積立ですね。少々お待ちください。只今設計しますので」このように店員さんは言って奥に下がりました。

10分ほどで奥から先ほどの店員さんが設計書をもって来ました。ワクワクは最高潮になっていました。そんな期待していた私に最初に見せた設計書がこれでした。

「米ドル建終身保険」
払込期間が10年間になっている米ドル建の終身保険でした。黙って話を聞いてみることにしました。すると、こんな説明を受けました。

「最近では日本円での終身保険は保険料も上がったので利回りが悪くなったので、今は外貨で積立てる方が多いですよ」

なるほど、外貨で10年間積み立てるのは私の意向通りですね。では、どんな運用になるのかを聞いてみました。

「10年間でどのくらい増えるのですか?10年後には使いたいので」

すると、設計書の解約返戻金のところを説明されました。
「この保険は10年間の払い込みでその後に据え置きとなります。払込保険料が100%戻るにに15年かかります。10年で解約すると払込保険料の90%しか返ってきません」

こんな説明を受けました。そして、こんな質問をしてみました。

「これって資産運用ですか?10年後に90%に確実になるのに、更に為替の影響もあるのでしょう?」と言ってみた。

「お客様、さすがですね。そうなんです、この米ドル建終身保険は為替の変動によって日本円に変えた時に影響が出てきます。仮に10年後に米ドルが90%しか返ってこなくても円安だったらそれをカバーできます」

こんな説明を受けた。そこで、更に聞いてみた。
「10年後に円高だったら?」

店員さんは、言葉を失っていた・・・

 

と、そこで話題を変えようと第2弾の設計書を出しました。
「そう言われると思って、実はこちらも用意していました」
苦し紛れに出た言葉だったが、
「じゃ、最初に出せよ!」と言いそうになりました。その設計書とは?

「変額保険」
やっとそれらしくなってきましたので、興味深く説明を受けました。

「この保険は株や債券などを自分で選ぶ特別勘定で運用します。なので、その結果によって解約返戻金が増えたり減ったりします。自分の指示次第となっていますので多少リスクはある商品です」

なんだかやっと資産運用相談会になってきましたね。
で、設計書を見たら、10年満期の変額保険でした。毎月24,930円の積立です。
10年間の総払込保険料が2,991,600円でした。

そこで、3.5%運用の場合は満期300万円と書いてありました。
となると、3.5%で運用した場合は10年間で8,400円しか増えないのです。

ん?
3.5%運用で10年間24,930円積立てたら約360万円になります。なぜ300万円しか戻らないのか?60万円はどこに行ったのかを聞いてみました。
すると、こんな回答が・・・

「この変額保険は、株式や債券などの投資信託で運用しますが、保険としての機能も付いています。もし万一のことがありましたら死亡保険としていつでも最低300万円はお支払いできます」

「この60万円は生命保険代なんですね。でも、私は資産運用がしたいので死亡保険は要りません。死亡保険を外して運用できるものはないのですか?」

「残念ながら、当店では死亡保障付きの運用になります。」と答えられました。
やはり、予想通りの提案で予想を超えるような提案は無かったのです。

意地悪なような相談でしたが、保険代理店の資産運用はこれが限界のようです。

 

 

なぜ、保険商品の運用は悪くなるのか考えてみましょう。

この変額保険で考えてみると、10年間で60万円が必要経費になっています。
1ヵ月にすると5,000円です。保険料24,930円の約20%が経費なのです。

なので24,930円の保険料でも、実際に運用に回っているのは20,000円程度なのです。これではパフォーマンスが下がりますよね。この20%のコストを補うためには最低20年は必要となります。

変額保険は運用次第では確かの増えます。しかし、10年という短期間ではコスト高なのでよっぽどリスクの高い運用でもしないと難しいですね。変額保険のメリットは20年以降かもしれません。

そもそも、私は保険に入りたいわけではなく、資産運用をしたいと相談したのですが、出てきた商品は保険付きのものばかり。

 

巷で、女性のためのマネーセミナーとかライフプランセミナーとかを開催している保険代理店が多いですが、ここでも資産運用や資産形成の相談をすると必ず保険商品な提案があります。

本当に資産形成や資産運用をメインに考えるのであれば投資信託やつみたてNISA、iDeCoの話になるのですが、そこは避けて保険の方に導きます。

けっして保険で運用するのが悪いとはいいません。保障も必要な方もあるでしょう。
しかし、資産運用と謳っているのであれば投資信託の取り扱いと説明があってもいいのではないでしょうか?

 

このように資産運用をしたくても、正しく案内を受けられる環境は少ないようです。
かと言って、金融機関でも正しい金融商品の販売をしていないところもまだ散在されます。

やはり、運用のことならエキスパートである金融資産コンサルタント相談してほしいですね。
「餅は餅屋」だということですね。

 

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